送別会をスムーズに進める第一歩は、丁寧な日程調整メールです。
しかし、「どんな件名にすればいい?」「上司にも失礼のない書き方は?」と迷う人も多いですよね。
この記事では、送別会の案内メールを成功に導くための基本マナーから、社内向け・カジュアル職場・フォーマルな場面まで使える実践的なメール例文を多数紹介します。
また、日程確定後に送るフォローメールの書き方も網羅。
この記事1本で、「読みやすく・感じが良く・返信が集まる」メールが完成します。
初めて幹事を任された方も、次回の社内イベントにも安心して使える内容です。
送別会の日程調整メールとは?
送別会の準備で最初に行うのが「日程調整」です。
その際に欠かせないのが、関係者へ送る「日程調整メール」です。
この章では、なぜメールが使われ続けているのか、そして他のツールと何が違うのかを整理していきましょう。
なぜ送別会はメールで調整するのか(正式・記録・信頼性の3要素)
送別会の日程調整をメールで行う最大の理由は、「正式な連絡手段として信頼されるから」です。
社内ではチャットやメッセージツールが普及していますが、正式な案内や依頼は今もメールが主流です。
メールには、後から見返せる記録性や、誰にいつ送ったかが明確に残る利点があります。
特に複数部署が関わる場合や上司が参加する場では、メールを使うことで形式的にも丁寧な印象を与えられます。
比較項目 | メール | チャットツール |
---|---|---|
信頼性 | 高い(正式連絡に適する) | 軽いやり取り向き |
記録性 | 保存・転送しやすい | 流れが早く埋もれやすい |
印象 | 丁寧・ビジネス的 | カジュアル |
LINEやチャットとの使い分けポイント
一方で、職場によってはチャットやLINEが普段の連絡に使われている場合もあります。
その場合、「最初の案内と日程調整はメール」「最終確認はチャット」という使い分けが理想です。
メールで全体へ正式連絡を行い、その後のやり取りをチャットでスピーディーに進めると効率的です。
形式とスピードのバランスを取ることで、どちらの利点も活かすことができます。
返信をもらいやすいメールの特徴
日程調整メールで重要なのは、返信率の高さです。
返信が集まらないと決定が遅れ、会場手配も難しくなります。
返信をもらいやすいメールには、いくつかの共通点があります。
ポイント | 理由 |
---|---|
件名に「日程調整」と明記 | 目的がひと目で分かる |
候補日を3つ程度に絞る | 選びやすく回答が早い |
返信期限を明確にする | 迷いなく返信できる |
返信しやすい環境を作ることが、幹事の第一歩です。
送別会日程調整メールの書き方と基本マナー
送別会の案内メールは、単なるスケジュール調整ではなく「職場全体の印象を左右する大切なビジネス文書」です。
ここでは、件名・本文の構成から言葉遣いのポイントまで、具体的に解説していきます。
どんな職場でも通用する形を知っておくことで、安心して案内文を作成できます。
メール本文の基本構成(件名・宛名・目的・候補日・返信依頼・署名)
送別会の日程調整メールは、以下の6つのパートで構成されます。
構成要素 | 内容 |
---|---|
件名 | 目的と対象を明確にする(例:「〇〇さん送別会 日程調整のお願い」) |
宛名 | 部署名または「各位」など、相手に合わせた表記 |
目的 | 送別会開催の意向を丁寧に伝える |
候補日 | 3つほど提示し、選びやすくする |
返信依頼 | 期限を指定して回答をお願いする |
署名 | 名前・部署・連絡先を明記 |
この6ステップを守ることで、読み手が迷わず返信できる構成になります。
「読みやすく・返しやすい」メールこそ、幹事としての信頼を高める鍵です。
書き出しと結びのフレーズ集
書き出しと締めの一言は、メール全体の印象を左右します。
特に送別会のような場では、感謝や丁寧さを意識した言葉を使うことが大切です。
場面 | フレーズ例 |
---|---|
書き出し | 「お疲れさまです。幹事の△△です。」 「いつもお世話になっております。〇〇部の△△です。」 |
目的提示 | 「このたび、〇〇さんの送別会を開催したくご連絡いたしました。」 |
締めの言葉 | 「ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。」 「どうぞよろしくお願いいたします。」 |
表現を少し変えるだけで、印象はぐっと柔らかくなります。
返信率が上がる3つのコツ
同じ内容でも、ちょっとした工夫で返信率は大きく変わります。
コツ | 解説 |
---|---|
1. 候補日は平日と週末を混ぜる | 予定が立てやすく、全員が参加しやすくなります。 |
2. 返信期限を明記 | 「〇月〇日までにご返信ください」と記載するだけで返信が早まります。 |
3. 短い文で構成する | 1文を短く、段落ごとに空行を入れると読みやすくなります。 |
返信が集まるメールは「読む負担を感じさせないメール」です。
一文を簡潔にし、全体を見やすく整えることがポイントです。
送別会の日程調整メール 例文集【フルバージョン付き】
ここからは、実際にそのまま使える送別会メールのテンプレートを紹介します。
社内用・カジュアル職場向け・上司や他部署を含むフォーマル版など、あらゆるケースに対応しています。
さらに章の最後では、件名・本文・署名をすべて含めた「フルバージョン例文」も掲載します。
① 一般的な社内向けメール(基本形)
もっとも汎用的で、どんな部署でも使える基本形の例文です。
件名:〇〇さん送別会の日程調整のお願い 〇〇部 各位 お疲れさまです。幹事の△△です。 このたび、〇〇さんの送別会を開催したいと考えております。 つきましては、以下の候補日よりご都合の良い日をお知らせください。 【候補日】 ① 10月15日(火)19:00〜 ② 10月17日(木)19:00〜 ③ 10月18日(金)18:30〜 参加可能な日程を、〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。 ―――――――――― △△ △△(幹事) 〇〇部 ――――――――――
文章量・表現ともに標準的で、初めて幹事をする方にも安心して使える構成です。
② カジュアルな雰囲気の職場向けメール
スタートアップや若手中心の部署など、フレンドリーな文化に合うトーンです。
件名:〇〇さん送別会の日程アンケートです! みなさん、お疲れさまです。幹事の△△です。 〇〇さんの送別会を企画しています。 みなさんが参加しやすい日を知りたいので、以下から都合の良い日を返信で教えてください。 【候補日】 ① 10月16日(水) ② 10月18日(金) ③ 10月21日(月) 参加できそうな日を〇月〇日までに教えてもらえると助かります。 たくさんの参加をお待ちしています! ―――――――――― △△(幹事) ――――――――――
語尾を柔らかくしながらも、目的や期限は明確に記載しています。
上司や他部署の方が含まれる場合は、このトーンをややフォーマルに整えるのがポイントです。
③ 上司や他部署を含む場合のフォーマルメール
上司や他部署、取引先が関わる場合は、より丁寧な言葉遣いにしましょう。
件名:〇〇さん送別会の日程調整のお願い 〇〇部 各位 お疲れさまです。幹事の△△でございます。 〇〇さんのご退職にあたり、送別の会を設けたくご連絡申し上げます。 ご多忙のところ恐縮ですが、下記候補日よりご都合のよい日程をお知らせいただけますでしょうか。 【候補日】 ① 10月22日(火)19:00〜 ② 10月23日(水)19:00〜 ③ 10月24日(木)19:00〜 お手数をおかけいたしますが、〇月〇日までにご返信をお願いいたします。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ―――――――――― △△ △△(幹事) ――――――――――
この文面では、「申し上げます」「いただけますでしょうか」など、敬語レベルを一段上げています。
フォーマルながらも堅すぎず、社内外どちらにも対応可能なトーンです。
④ リモート勤務メンバーが多い職場向け例文
テレワーク中心の職場では、オンライン送別会を想定した調整が必要です。
件名:〇〇さん送別会(オンライン)の日程調整のお願い 〇〇部 各位 お疲れさまです。幹事の△△です。 〇〇さんの送別会をオンラインで開催したく、候補日を以下のとおりご案内いたします。 ご都合のよい日をお知らせください。 【候補日】 ① 10月25日(金)18:00〜 ② 10月28日(月)18:30〜 ③ 10月29日(火)19:00〜 接続用リンクや参加方法は、日程が決定次第ご案内いたします。 〇月〇日までにご返信いただけると幸いです。 ―――――――――― △△(幹事) ――――――――――
オンライン開催を明示し、必要情報を明確に伝えることが重要です。
⑤ フルバージョン例文(件名+本文+署名構成)
最後に、件名・本文・署名をすべて含んだ完全版テンプレートを紹介します。
社内のあらゆるシーンで使える「万能フォーマット」です。
件名:【日程調整のお願い】〇〇さん送別会について 〇〇部 各位 お疲れさまです。幹事の△△です。 このたび、〇〇さんの送別会を開催したくご連絡いたしました。 下記候補日より、ご都合の良い日程をお知らせいただけますでしょうか。 【候補日】 ① 11月5日(火)19:00〜 ② 11月6日(水)19:00〜 ③ 11月7日(木)19:00〜 恐れ入りますが、〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです。 会場は人数が確定次第、改めてご案内いたします。 何卒よろしくお願いいたします。 ―――――――――― △△ △△(幹事) 〇〇部 内線:0000 ――――――――――
このフォーマットは「社内」「他部署」「上司」いずれにも使える最も汎用的なスタイルです。
件名で目的を明確にし、返信期限を忘れずに書くこと。 これがスムーズな調整の決め手になります。
日程確定後に送るフォローメールの書き方
候補日の返信が集まり、日程が決まったら、次に必要なのが「正式案内メール(フォローメール)」です。
このメールは、参加者全員に最終情報を共有する重要な段階です。
ここでは、書くべき要素と、すぐに使える例文を紹介します。
正式案内メールの構成と注意点
日程確定後のフォローメールには、次のような内容を必ず含めましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
件名 | 「〇〇さん送別会のご案内(決定)」など、確定済みであることを明示 |
本文冒頭 | 日程決定の報告とお礼 |
開催概要 | 日時・場所・集合時間などを明確に |
補足 | 持ち物や注意事項などがあれば追記 |
結び | 当日への期待や感謝の一言 |
フォローメールは短くてもOKですが、情報は正確かつ抜けなく伝えることが大切です。
社内向けフォローメールの例文
まずは、社内で使いやすいフォーマットから紹介します。
件名:〇〇さん送別会のご案内(決定) 〇〇部 各位 お疲れさまです。幹事の△△です。 ご協力いただきありがとうございました。 送別会の日程が以下のとおり決定いたしましたので、ご案内いたします。 【日時】10月17日(木)19:00〜 【会場】レストラン〇〇(駅前ビル3階) 【会費】5,000円(当日集金いたします) 当日は〇〇さんへの感謝をお伝えする温かい時間にできればと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 ―――――――――― △△ △△(幹事) ――――――――――
会場・金額・集合時間など、誰が読んでも一目で分かる構成にするのが理想です。
上司を含む場合のフォーマル案内メール例
上司や複数部署が関わる場合は、文調をやや改めて、丁寧にまとめましょう。
件名:〇〇さん送別会のご案内(最終決定) 〇〇部 各位 お疲れさまです。幹事の△△でございます。 ご多忙の中ご調整いただき、誠にありがとうございました。 送別会の日程が下記のとおり決定いたしましたのでご案内申し上げます。 【日時】10月23日(水)19:00〜 【会場】ダイニング〇〇(駅前ビル2階) 【会費】6,000円(当日、受付にて申し受けます) 当日は〇〇さんの新たな門出をお祝いできるよう、心を込めて準備しております。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ―――――――――― △△ △△(幹事) ――――――――――
フォーマル版では、「申し上げます」「いただき」などの敬語を意識的に使い、上品な印象を作ります。
カジュアルな職場向けのフォロー文
親しみやすい雰囲気の職場では、以下のような柔らかい文面もおすすめです。
件名:〇〇さん送別会の日程が決まりました! みなさん、お疲れさまです。幹事の△△です。 〇〇さんの送別会の日程が決定しました! 下記の内容で開催しますので、スケジュールをご確認ください。 【日時】10月18日(金)19:00〜 【会場】ビストロ〇〇(〇〇駅近く) 【会費】4,500円予定 楽しい会にできるよう準備しています。 どうぞよろしくお願いします! ―――――――――― △△(幹事) ――――――――――
このように、文面のトーンを状況に合わせて調整するのがポイントです。
ただし、顔文字や過度な省略表現は避けるようにしましょう。
送別会メールで気をつけたい表現とNG例
送別会メールは形式的になりがちですが、ほんの少しの言葉遣いで印象が大きく変わります。
ここでは、よくある失敗例や注意すべき表現を紹介しながら、安心して使える言葉選びのポイントをまとめます。
ありがちなNG表現と修正フレーズ
悪気はなくても、受け手によっては失礼に感じられる表現があります。
以下の表を参考に、ビジネスにふさわしい表現へ言い換えていきましょう。
NG表現 | 修正例 | 理由 |
---|---|---|
「退職されるので送別会をやります」 | 「〇〇さんの新たな門出を祝う送別会を開催いたします」 | 前向きな印象に変わる |
「ご都合の良い日を教えてください!」 | 「ご都合のよい日程をお知らせいただけますでしょうか」 | ビジネス文として自然 |
「返信よろしくです」 | 「〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです」 | カジュアルすぎる印象を避ける |
「〜しますね」 | 「〜いたします」 | 敬語の統一で丁寧さを保つ |
同じ内容でも、語尾を変えるだけで印象がぐっと良くなります。
特に上司や他部署へのメールでは、やわらかくも丁寧な言葉選びを心がけましょう。
敬語の使い分け(社内/社外)
社内向けと社外向けでは、求められる敬語レベルが異なります。
対象 | おすすめの言葉遣い |
---|---|
社内(同僚・後輩) | 「お疲れさまです」「ご確認ください」など、ややカジュアルでもOK |
社内(上司・他部署) | 「お手数をおかけいたしますが」「ご確認いただけますと幸いです」など、丁寧語中心 |
社外・取引先 | 「ご多忙のところ恐縮ですが」「ご査収のほどお願い申し上げます」など、最敬語を使用 |
言葉遣いを相手に合わせることで、メール全体の印象が自然になります。
送信タイミングとマナーの注意点
内容が良くても、送るタイミングを誤るとマナー違反と感じられることもあります。
以下の点を意識して送信しましょう。
チェック項目 | ポイント |
---|---|
送信時間 | 勤務時間内(9時〜18時)に送る |
送信タイミング | 送別会の2〜3週間前が目安 |
再送の間隔 | 返信がない場合は3日〜5日後にリマインド |
宛先設定 | 「To」「Cc」「Bcc」を誤らないよう注意 |
特にBcc漏れや全員返信ミスは、社内トラブルの原因になります。
送信前に必ず宛先を再確認してから送信しましょう。
まとめ:丁寧な言葉遣いが信頼を作る
送別会メールは、単に連絡するだけでなく「職場全体の印象を整える場」でもあります。
丁寧で読みやすいメールは、幹事の誠実さを伝える最高のツールです。
例文を参考にしつつ、自分の言葉で温かみを添えることで、心に残る送別会の準備ができます。
まとめ:丁寧なメールが「良い送別会」を作る
送別会の日程調整メールは、単なる業務連絡ではなく、幹事としての思いやりを伝える第一歩です。
ひとつひとつの言葉遣いや表現が、参加者の印象や協力度に直結します。
ここでは、今回の記事の要点を整理して、次に幹事を担当する際にも活かせるようにまとめます。
幹事として伝えるべき3つの思いやり
ポイント | 意識すること |
---|---|
1. 相手の予定を尊重する | 候補日を複数出し、返信期限を明確にすることでスムーズな調整が可能になります。 |
2. 誰にでも分かる表現で書く | 難しい言葉を避け、シンプルな構成にすることで読みやすくなります。 |
3. 感謝の気持ちを添える | 形式的な文面でも「ご協力ありがとうございます」の一文が温かさを生みます。 |
メールの文面に「誠実さ」と「配慮」を込めることで、信頼と参加意欲が自然に高まります。
次に幹事を任されたときの応用ポイント
今回紹介した例文は、実は送別会だけでなく「歓迎会」「懇親会」「部署内イベント」などにも応用可能です。
目的部分を入れ替えるだけで、あらゆる社内行事のメールとして使えます。
イベント種別 | 書き換えの例 |
---|---|
歓迎会 | 「〇〇さんの歓迎会を開催いたします」 |
懇親会 | 「部署メンバーの交流を目的とした懇親会を開催いたします」 |
打ち上げ | 「プロジェクト完了に伴い打ち上げを行いたくご連絡いたしました」 |
ひとつのテンプレートを汎用化できると、今後の社内コミュニケーションでも大きな強みになります。
丁寧なメールが作る「良い送別会」
送別会の成功は、企画や会場選びだけでなく、最初のメールから始まる準備力にあります。
相手の時間を大切にし、分かりやすく伝える姿勢が信頼を築き、気持ちの良い会へとつながります。
丁寧なメールは、あなたのチームを動かす「見えない力」になります。
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